口蹄疫 足りぬ消毒薬、近江牛の里は困惑 配布1カ月分のみ(産経新聞)

 宮崎県で発生した口蹄(こうてい)疫問題を受け、神戸牛、松阪牛と並ぶ日本三大和牛の一つ「近江牛」の産地として知られる滋賀県が今月下旬、感染防止へ消毒薬1カ月分を県内全畜産農家を対象に無償配布したところ、早くも不足を懸念する声が相次いでいる。国内の消毒薬は宮崎などに集中して出回り、滋賀県内では品薄状態。県は「あくまで緊急事態による啓発目的」として追加配布はしない方針で、畜産農家からは「口蹄疫問題がいつまで続くかわからず、とうてい足りない」と困惑するばかりだ。

 ■入手困難なのに、どうすれば…

 県は今月17日、牛や豚を飼育する県内全農家182戸に1カ月分25キロの消毒薬を配布すると発表。口蹄疫ウイルスに効果があるとされるアルカリ性固形炭酸ソーダで、19〜21日に畜産農家を対象に研修会を開き、消毒薬の効果やウイルスを運んで来る可能性のある車両や人体への噴霧方法を説明した。すでに対象農家の約7割に配布を終えたという。

 しかし、県や畜産農家によると、口蹄疫ウイルスに効果があるとされる消毒薬は、感染が拡大する宮崎や近隣の九州各県に集中して販売されており、入手は難しくなっているという。

 近江牛の畜産業者らで組織する県家畜商業協同組合(近江八幡市)によると、市内の薬局や量販店では口蹄疫向けの消毒薬はほとんど店頭に並んでいない状態という。組合は再三にわたって感染防止策を協議しているが、組合員からは「消毒薬を使い切ったらどうすればいいのか」「県にまとめて調達してもらうよう要望すべきだ」など、悲痛な声があがっている。

 肉牛130頭を飼育する田中正一理事長(67)は「1カ月はかろうじてしのげても、その後は感染を防ぐ手だてがない。問題が解決するまでは、県が畜産農家の要望をとりまとめたうえで、消毒薬を買ってほしい」と話す。

 これに対し、県畜産課は「今回の目的は、消毒薬の十分な量の配布ではなく、消毒方法を周知徹底させるため」とし、「本来は畜産農家が消毒薬を準備すべきだ」としている。

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by b2zkctbjru | 2010-05-29 23:32
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